高齢化率が高い県・低い県は?47都道府県の年齢構成と「秋田39.5%」の中身
日本の人口の年齢構成は、2024年10月1日現在で15歳未満11.2%(過去最低)、15~64歳59.6%、65歳以上29.3%(過去最高)です。 65歳以上のうち75歳以上は16.8%と、こちらも過去最高を更新しました(総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」、公表日2025-04-14)。
ただし全国平均の「29.3%」は、秋田県の39.5%から東京都の22.7%まで、17ポイント近い地域差をならした数字です。 この記事では47都道府県の年齢構成を比較し、高齢化の「中身」の変化を整理します。 なお2025年10月1日現在の都道府県別年齢構成は国勢調査年のため未公表で(確定値は2026年9月までに公表予定)、本データが現時点の最新確定値です。
全国: 高齢化の主役は75歳以上に移った
全国の年齢3区分の推移です(総務省統計局「人口推計」)。
| 区分 | 2014年 | 2020年 | 2024年 |
|---|---|---|---|
| 15歳未満 | 12.8% | 11.9% | 11.2%(過去最低) |
| 15~64歳 | 61.3% | 59.5% | 59.6% |
| 65歳以上 | 26.0% | 28.6% | 29.3%(過去最高) |
| うち75歳以上 | 12.5% | 14.7% | 16.8%(過去最高) |
注目すべきは増加の内訳です。 2024年の65歳以上人口は前年比+1万7千人とほぼ横ばいでしたが、75歳以上は+70万人増えました。 団塊の世代が75歳以上に移行し、「高齢者が増える」局面から「高齢者の中で後期高齢者の比重が増す」局面へ変わっています。 実際、75歳以上人口は47都道府県すべてで増加しています。
47都道府県の年齢構成一覧
2024年10月1日現在の構成比です(総務省統計局・同資料表4、単位%)。
| 都道府県 | 15歳未満 | 65歳以上 | 75歳以上 | 都道府県 | 15歳未満 | 65歳以上 | 75歳以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 9.9 | 33.3 | 18.7 | 滋賀 | 12.7 | 27.3 | 15.3 |
| 青森 | 9.8 | 35.7 | 19.5 | 京都 | 10.6 | 29.8 | 18.0 |
| 岩手 | 10.1 | 35.4 | 19.7 | 大阪 | 11.1 | 27.6 | 16.7 |
| 宮城 | 10.8 | 29.6 | 15.9 | 兵庫 | 11.5 | 30.2 | 17.6 |
| 秋田 | 8.8 | 39.5 | 22.0 | 奈良 | 11.0 | 32.9 | 19.4 |
| 山形 | 10.4 | 35.6 | 19.6 | 和歌山 | 10.9 | 34.5 | 20.1 |
| 福島 | 10.5 | 33.7 | 17.9 | 鳥取 | 11.8 | 33.7 | 18.9 |
| 茨城 | 10.8 | 30.9 | 17.0 | 島根 | 11.7 | 35.2 | 20.4 |
| 栃木 | 10.8 | 30.5 | 16.4 | 岡山 | 11.7 | 31.2 | 18.4 |
| 群馬 | 10.8 | 31.1 | 17.6 | 広島 | 11.8 | 30.4 | 17.8 |
| 埼玉 | 11.1 | 27.5 | 15.9 | 山口 | 10.8 | 35.5 | 20.9 |
| 千葉 | 11.0 | 28.1 | 16.3 | 徳島 | 10.4 | 35.7 | 20.2 |
| 東京 | 10.5 | 22.7 | 13.2 | 香川 | 11.4 | 32.8 | 19.1 |
| 神奈川 | 10.9 | 26.0 | 15.3 | 愛媛 | 10.8 | 34.5 | 19.7 |
| 新潟 | 10.5 | 34.2 | 19.2 | 高知 | 10.3 | 36.6 | 21.6 |
| 富山 | 10.5 | 33.2 | 19.7 | 福岡 | 12.4 | 28.6 | 15.9 |
| 石川 | 11.3 | 30.7 | 17.9 | 佐賀 | 12.7 | 32.0 | 17.3 |
| 福井 | 11.7 | 31.8 | 18.0 | 長崎 | 11.9 | 34.7 | 19.0 |
| 山梨 | 10.8 | 32.0 | 18.0 | 熊本 | 12.6 | 32.6 | 18.0 |
| 長野 | 11.2 | 32.9 | 19.4 | 大分 | 11.4 | 34.4 | 19.6 |
| 岐阜 | 11.4 | 31.4 | 18.1 | 宮崎 | 12.5 | 33.9 | 18.7 |
| 静岡 | 11.1 | 31.2 | 17.8 | 鹿児島 | 12.5 | 34.2 | 18.4 |
| 愛知 | 12.2 | 25.8 | 15.0 | 沖縄 | 15.8 | 24.2 | 11.7 |
| 三重 | 11.2 | 30.9 | 17.8 | 全国 | 11.2 | 29.3 | 16.8 |
読み取れる形は次のとおりです。
- 65歳以上割合の最高は秋田39.5%、次いで高知36.6%、青森・徳島35.7%。30%以上が36道県と、全国の4分の3を占めます。低い側は東京22.7%、沖縄24.2%、愛知25.8%です。
- 15歳未満割合の最高は沖縄15.8%で唯一の15%台。最低は秋田8.8%です。
- 子どもの割合が75歳以上の割合を上回るのは沖縄だけです。残り46都道府県では、すでに75歳以上人口が15歳未満人口を上回る構造が定着しています。
- 75歳以上割合が20%を超えるのは秋田・高知・山口・島根・徳島・和歌山の6県です。
「若い県」と「子どもが多い県」は別物
構成比を分解すると、2種類の「若さ」があることが分かります。
- 東京型: 15~64歳が66.8%と突出して高い一方、15歳未満は10.5%と全国平均以下。若さの源泉は進学・就職による流入です。
- 沖縄型: 15歳未満が15.8%と唯一の高水準で、若さの源泉は出生です。
働き手の割合が高い順(東京66.8%、神奈川63.1%、愛知62.0%)と、子どもの割合が高い順(沖縄、滋賀・佐賀、熊本)はほとんど重なりません。 「高齢化率が低い県」とひとくくりにすると、この2つのメカニズムの違いを見落とします。 流入の実態は転入超過のデータ、その将来的な帰結は2050年の将来推計で確認できます。
動態面では、15歳未満人口は47都道府県すべてで前年から減少しました(減少率最大は秋田▲4.4%)。 一方、65歳以上人口は増えている県が18都県、減っている県が29道府県に割れています。 高齢化率の高い県では、もはや高齢者の実数も減り始めています。増え続けているのは75歳以上だけです。
この数字を使うときの注意
- 推計値です。人口推計は2020年国勢調査を基準に出生・死亡・移動を加減した推計で、確定人口ではありません。2025年10月1日現在の確定値(令和7年国勢調査の人口等基本集計)が2026年9月までに公表されると、基準が置き換わります。
- 外国人を含みます。総人口ベースの構成比であり、日本人だけの構成比とは異なります。
- 割合と実数を分けて読みます。「高齢化率が上がる」ことと「高齢者が増える」ことは、多くの県ですでに一致していません。介護・医療の需要を考えるなら実数、財政や支え手のバランスを考えるなら割合と、目的で使い分ける必要があります。
まとめ
- 2024年10月1日現在の年齢構成は、15歳未満11.2%(過去最低)・65歳以上29.3%(過去最高)・75歳以上16.8%(過去最高)です(総務省統計局「人口推計」)。
- 65歳以上割合は秋田39.5%から東京22.7%まで開き、30%超が36道県。子どもの割合が75歳以上を上回るのは沖縄だけです。
- 65歳以上の増加分はほぼすべて75歳以上で、29道府県では65歳以上の実数自体が減少に転じています。
- 東京の若さは流入由来、沖縄の若さは出生由来で、同じ「高齢化率が低い県」でもメカニズムが異なります。