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年齢別の平均給与はいくら?男女別の所定内給与と賞与を比較

・ 文責: 数字で読む編集部

年齢別の平均給与を調べるときは、金額とともに「誰の、いつの、どの賃金か」を確認する必要があります。 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、2025年6月の一般労働者の所定内給与額は、20~24歳で男性245.7千円、女性239.6千円、55~59歳で男性445.6千円、女性305.7千円でした。

この金額は手取りでも年収でもありません。 常用労働者10人以上の民営事業所を対象にした税引き前の集計平均であり、残業代なども除かれています(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 調査の概要」および「主な用語の定義」、2025年調査)。

年齢別の所定内給与はいくらか

比較する金額は、毎月決まって支払われる給与のうち、時間外勤務などの超過労働給与を除いた所定内給与額です。 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 主な用語の定義」によると、所得税や社会保険料を差し引く前の金額なので、預金口座に振り込まれる手取り額とは一致しません。

年齢階級ごとの主な水準は次のとおりです。

この横断比較では、男性は55~59歳の445.6千円が最も高く、女性は45~49歳と55~59歳の305.7千円が最も高い値でした(厚生労働省の同第2表、2025年6月)。 年齢階級が上がるほど一律に増え続けるわけではなく、男女で平均値の形も異なります。

男女差は何を表しているか

男女の金額差は、同じ条件の労働者を比べた賃金差ではありません。 厚生労働省の同第2表では、20~24歳の単純差は6.1千円、55~59歳の単純差は139.9千円ですが、産業、企業規模、勤続年数、学歴、役職、雇用形態を調整していない集計平均です(2025年6月)。

年齢計では男性373.4千円、女性285.9千円で、男性を100とした女性の水準は76.6でした(厚生労働省の同第2表、2025年6月)。 この76.6を「同じ仕事をする男女の給与比率」と解釈することはできません。 男女の労働者構成が異なれば、個々の勤務先で賃金制度が同じでも全体平均には差が生じるためです。

年齢による上がり方にも同じ注意が要ります。 厚生労働省の同第2表で20~24歳を100とした指数は、55~59歳で男性181.4、女性127.6でした(2025年6月)。 これは同じ労働者を長期間追跡した結果ではなく、各年齢階級に属する別々の労働者を同じ時点で比べた値です。

したがって、「現在の若い年齢階級に属する人の給与が、将来この表の高い年齢階級と同じ水準になる」とは予測できません。 世代ごとの雇用環境や転職、離職、役職構成、賃金制度の変化が残るからです。

年間賞与を月給と単純合算できない理由

賞与も年齢階級別に確認できますが、所定内給与とは基準時点が異なります。 厚生労働省がe-Statに掲載した「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類 第1表」では、男女計の年間賞与その他特別給与額が20~24歳で412千円、40~44歳で1,167千円、55~59歳で1,330千円、60~64歳で861千円でした(原則2024年1~12月の支給額)。

一方、同じ表の所定内給与は2025年6月の金額です。 参照期間がずれているため、月額を12倍して賞与を加えた数字を「2025年の実績年収」と呼ぶことはできません(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 調査の概要」)。

賞与の平均には、支給の有無や対象期間、途中入社などの違いも反映されます。 年収の目安を作る場合でも、同じ暦年の給与明細や源泉徴収票に代わる数字ではなく、異なる参照期間を含む統計上の試算だと明示する必要があります。

月ごとの現金給与総額や購買力の変化を知りたい場合は、調査の目的が異なります。 名目賃金と実質賃金の違いで説明した毎月勤労統計は、賞与を含む賃金の時系列変化を確認する資料であり、今回の年齢階級別の横断比較とは使い分けます。

平均給与を比較する前に確認する項目

公表表を個人の給与と比べる前に、次の順で条件をそろえます。

  1. 労働者の区分を確認します。

今回の一般労働者は短時間労働者に該当しない常用労働者であり、正社員だけを意味しません(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 主な用語の定義」)。

  1. 事業所の範囲を確認します。

記事の数値は主要16産業、常用労働者10人以上の民営事業所、産業計、企業規模計の平均です(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 調査の概要」、2025年調査)。

  1. 賃金の種類を確認します。

所定内給与には残業代が入らず、年間賞与その他特別給与額には賞与や期末手当などが入ります(厚生労働省の同調査「主な用語の定義」、2025年調査)。

  1. 比較時点をそろえます。

所定内給与は2025年6月、賞与は原則2024年1~12月で、同じ期間ではありません(厚生労働省の同調査「調査の概要」)。

  1. 平均で分からない要因を残します。

公表表は平均値であり中央値ではなく、勤続年数や職種などを同じ条件に調整した個人間比較でもありません(厚生労働省の同調査「利用上の注意」、2025年調査)。

働く時間も含めて就業形態を比べる場合は、一般労働者とパートの労働時間で月間平均と区分の違いを確認できます。 同じ「一般労働者」という表記でも、調査ごとに対象事業所や集計方法を読み直す必要があります。

まとめ