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教育費は40代と50代でどう変わる?塾代、授業料、仕送りを分けて考える

・ 約6分で読めます ・ 文責: 数字で読む編集部

教育費の負担は、40代で増えて50代にさらに大きくなるだけではありません。 40代の塾代や学校関連支出から、50代の授業料や別居する子への仕送りへ、支払先を変えながら高い水準が続きます。

総務省統計局「家計簿からみたファミリーライフ」によると、2025年の二人以上世帯の年間教育関係費は、世帯主40歳代が451,223円、50歳代が542,372円でした。 家計を見直すときは「教育」という費目だけでなく、塾、学校関連用品、授業料、仕送りを分け、50代まで続く支出として確認する必要があります。

目次
  1. 年代別の教育関係費はいくらか
  2. 40代から50代へ支払先が変わる仕組み
  3. 家計では「教育」と「仕送り」を一緒に見る
  4. 平均額を自分の必要額に置き換えない
  5. 次回は年齢別の4区分を確認する
  6. まとめ

年代別の教育関係費はいくらか

比較の対象である年間教育関係費には、「授業料等、教科書・学習参考教材」、国内遊学仕送り金、補習教育、その他の教育関係費が含まれます。 その他には、学校給食、学校制服、通学定期、学習机、文房具、通学用かばんが含まれます。

世帯主の年齢階級別では、次のように並びます。

金額は総務省統計局「家計簿からみたファミリーライフ」第3章による全国の二人以上世帯の2025年平均で、1世帯当たりの年間名目支出です。 単身世帯は含まず、物価変動を除いた実質額でもありません。

年間額を12で割ると、40歳代は月平均約37,602円、50歳代は約45,198円です。 これは同資料の年間額を当方で換算し、四捨五入した目安であり、毎月同額を支払うという意味ではありません。

50歳代が最大ですが、40歳代の総額も50歳代の83.2%に達します。 総務省統計局の同資料による2025年平均額の差は91,149円です。 教育関係費の山は50歳代だけにあるのではなく、40歳代から二つの年代にまたがっています。

40代から50代へ支払先が変わる仕組み

総額の差だけでは、家計の中で何が変わるのかは分かりません。 総務省統計局の同資料は、40歳代では補習教育とその他の教育関係費が相対的に大きく、50歳代では授業料等と国内遊学仕送り金が大きいと説明しています。

この違いは、子の就学段階に沿って生じます。 40歳代では、中学校や高校に在学する子がいる世帯の割合が高く、学習塾や家庭教師、学校給食、制服、通学用品への支出が発生します。 50歳代では、大学進学や親元を離れる子がいる世帯の割合が高くなり、学校への授業料と別居先への資金移転に重心が移ります。

実際、50歳代の国内遊学仕送り金は40歳代の2.0倍です。 出所は総務省統計局「家計簿からみたファミリーライフ」第3章で、データ時点は2025年です。 一方、教育関係費全体の差は91,149円にとどまるため、仕送りだけが上乗せされるのではなく、40歳代に多かった支出の一部と置き換わっていると読めます。

価格の動きと利用状況も分ける必要があります。 総務省統計局「2025年平均消費者物価指数の動向」によると、2020年基準の2025年平均では、授業料等が前年比7.8%下落した一方、補習教育は2.6%上昇しました。 それでも50歳代の総額が最大であるため、年代差を教育サービスの値上がりだけでは説明できません。 どの就学段階の子がいて、同居しているか別居しているかが費目の発生を左右し、そこへ価格変化が重なる仕組みです。

家計では「教育」と「仕送り」を一緒に見る

家計調査の10大費目では、授業料等と補習教育は「教育」に入りますが、仕送り金は「その他の消費支出」に入ります。 総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2025年平均結果の概要」では、二人以上世帯全体の月平均は教育11,939円、仕送り金5,523円でした。 同資料の2025年平均では、教育の内訳は授業料等9,148円、教科書・学習参考教材179円、補習教育2,612円です。

したがって、家計簿の「教育費」だけを集計すると、親元を離れた子への資金移転が抜ける可能性があります。 教育に伴う家計負担を確かめるなら、学校や塾への支払いと、別居する子への仕送りを同じ確認対象にします。

見直す順番は、今の支払額を細かく平均値へ合わせることではありません。 まず塾や家庭教師、学校給食、制服、通学用品をまとめ、次に授業料と仕送りを別枠で置きます。 そのうえで、40代から50代にかけて前者が減っても後者へ支払先が移る場合を家計の予定に残します。 生活費全体の年代差は、関連記事の年代別の生活費で確認できます。

平均額を自分の必要額に置き換えない

今回の金額は、教育関係費の支出がない世帯も含む全世帯平均です。 在学者がいる世帯だけの平均ではないため、個別世帯の予算額や「使ってよい上限」にはなりません。

さらに、年齢階級の比較は同じ世帯を長期間追った結果ではありません。 子の人数、在学先、同居か別居か、所得、世帯人員、地域が異なる世帯群の横断比較です。 この読みが成り立つ前提は、4つの費目区分がおおむね就学段階ごとの支払先の違いを表していることです。

反証条件もあります。 次回の年平均で、40歳代の補習教育と50歳代の授業料等や仕送り金という構成が崩れ、両年代の総額差や仕送り倍率も大きく縮小すれば、「支払先を変えながら山が続く」という読みは弱まります。 在学者がいる世帯だけの別集計で同じ並びにならない場合は、支出ゼロ世帯の割合が作った見かけだった可能性を再検討する必要があります。

標本変動にも注意が要ります。 総務省統計局「家計調査の概要」と「家計調査に関するQ&A」によると、二人以上の調査世帯は8,076世帯で、各世帯は6か月で交替します。 購入頻度が低い細目や年齢階級別の値は変動が大きくなり得るため、単年の数字だけで家計の将来を断定する材料にはできません。

次回は年齢別の4区分を確認する

次に確認するのは、2026年平均の年齢階級別教育関係費です。 ただし、その公表日は今回の入力資料では未確認です。 総務省統計局「家計調査」の結果ページまたはe-Stat「公表予定一覧」で日付を確認し、公表後に「家計簿からみたファミリーライフ」第3章「年齢階級別に見た暮らしの特徴」を開きます。

見る場所は、総額だけではありません。 40歳代と50歳代について、「授業料等、教科書・学習参考教材」、国内遊学仕送り金、補習教育、その他の教育関係費という4区分の構成を比べます。 特に、50歳代の仕送り金が40歳代の何倍か、両年代の総額差が広がったか縮まったかを確認すれば、今回の読みが続いているかを判定できます。

次回も総額の順位ではなく、塾や学校関連支出から授業料や仕送りへ支払先が移っているかを追います。

まとめ